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みなさん、こんにちは。教育コンサルタントの西條美穂です。
「子どもたちに将来どんなふうになって欲しいですか?」と親御さんに尋ねると、当然のことながら、様々な答えが返ってきます。
ただ、中でも多いのは、「強い子どもに育って欲しい」という答えです。
小学生がうつ病になってしまう昨今、子どもの心を強くしたいと願う親御さんたちがたくさんいっらっしゃるのは非常によく理解できますし、私も心からそれを願い、取り組んできました。
今日は、その取り組み、「折れない心」の育み方についてシェアさせてください。
本来、子どもたちは非常に前向きです。それが、どこから悲観的になってしまったりくじけやすくなったりしてしまうのでしょう。また、そうでない子どもとの違いはなんなんでしょう。
実は、『何か悪いことが起こったとき』の対応がとても重要になります。
「ほらやっぱり」「あなた(私)が悪いのよ」「またどうせだめだよ」などの言葉を何気なく子どもの前で、または子どもに対してかけてしまっている場合、「そうか、やっぱりダメだったんだ。」「僕が悪いんだ」「きっともう何をやってもダメなんだな」といようなネガティブな思考パターンが子どもたちにつくようになります。これが折れやすい心を育ててしまいます。
「折れない心」を育てるために、何か悪いことが起こったとき、以下の4つのことを子どもたちにシェアしてみてはいかがでしょう:
1.あなたのせいじゃない
避けられない悪いことが起こったとき、自分のせいだと思っている子どもたちが実はたくさんいます。誰かが亡くなったり、天災が起こったり、両親の仲が悪くなってしまったりしたときに「自分のせい」だと思い、それをトラウマのように抱えるのです。これは生涯の心の傷になってしまい、潜在意識の中でいつも自分を苦しめたり、そうでなくとも何か新しいことにチャレンジたり、難しい局面に出会った時にまた蘇ってきて心のエネルギーを吸い取ってしまいます。何か悪いことが起こったとき、それは「あなたのせいじゃない!」ということをしっかり伝えてあげましょう。
2.悪いことは永遠には続かない
何か悪いことが起こると、ずっとこれが続くのではないかと不安に押しつぶされそうになる子どもたちがいます。そうすることによって、心が非常に弱くなってしまいます。希望がないのですから当然といえば当然ですよね。それなので、この状況が永遠に続かないということを子どもたちにわかりやすく教えてあげましょう。
3.これで全てがダメにはならない
一つがダメだと全部ダメという考え方は、人生においてとても危険です。子どもの柔らかい心はとても傷つきやすいです。同時にちょっとしたことであっという間に元気なるので、これが全てではない、ある一部のことであることをシェアしてあげましょう!
4.また良いことがちゃんと起こる
悪いことが起こった後の子どもたちはとても敏感です。どんな小さい良いことでもいいので、ちゃんとまた良いことが起こる、あなたは大丈夫、という確認作業を一緒にしてあげましょう。
たとえ何か悪いことが起こったとしてもちゃんとまた良いことが起こると言うことをパターンとして認識している子どもたちの心はとても強いです。
こういった考え方は身近にいる大人たち(特に親たち)が伝えてあげられると非常に効果的です。教育の現場で、子どもたちの不安の声をたくさんきいてきたために、上記のようなことを理解してもらうための絵本もつくってみました。お話をつくって子どもたちに共感しながらきいてもらうというのもとても有効な手段です。
また、こういう心を育てていくためには、
私たち大人も強い心を持っている必要がありますね!
まっさらな状態でこの世に誕生した子どもたち。悪いことが起こったときに打ちのめされないよう、私たちが強い心でしっかりサポートし、子どもたちの「折れない心」を育てるチャンスとしたいですね!